だから混浴はやめられない 山崎 まゆみ

本の内容説明と著者紹介

題名だから混浴はやめられない
著者名山崎 まゆみ
表紙
内容説明失われし豊かな風習を、今一度…。日本中の混浴温泉を求めて回る女性温泉ライターが豊富な体験談を交えて、裸のコミュニケーション論から、神話に残る温泉発見伝説や興隆を極めた江戸の銭湯事情まで、混浴の魅力を語り尽くす。混浴と聞けば日本各地はもちろん、アジア、アフリカ、南米まで世界中の温泉地を求めて回る……そんな女性温泉ライターがその醍醐味を紹介する。豊富な体験談、裸のコミュニケーション論、神話に残る温泉発見伝説や興隆を極めた江戸の銭湯事情など――。明治期まで日本人にとって当たり前だった混浴。そこは何より鬱陶しい日常から解放される場であり、人との関わりを学ぶ場であったのだ。失われし風習を今一度
著者紹介〈山崎まゆみ〉新潟県長岡市生まれ。温泉を中心に取材、執筆活動をするフリーライター。テレビなどにも多数出演。2008年、国交省が任命する外国人観光旅行客に日本の魅力を発信する「YOKOSO! JAPAN大使」の一人に。著書に『混浴美女秘湯めぐり』『いい湯にであう。』など。
出版新潮社
所在地東京都新宿区矢来町71
地図
公式サイトhttp://www.shinchosha.co.jp/

本のレビュー紹介

命の洗濯、混浴はいかがかな

雲間に浮かぶ峰々、満天の星空、降りしきる新雪、川面のせせらぎ、山間の風景は飽きることがない。湯けむりを押し流すように風が吹き抜けると、ぽっかり浮かぶ混浴露天風呂。時の立つのも忘れさせてくれる、至福の別世界がここにある。まさに≪しあわせだなー≫。

「混浴」この言葉がやけに残る。男性だけでなく、女性たちも、高感度の源泉や湯船には、はじらいや人間の性さえ取り外す何かが生まれる、それが混浴の魔力かも知れない。一人で入るもよし、夫婦、友達同士、家族で入るもまたよしなのだが、見ず知らずの人たちが囲む混浴風呂はまた格別。《これが本義かな》。だからこそ混浴露天風呂には、しきたりや、礼儀が重んじられるのだろう。

天国を知って地獄を悟るではないが、露天風呂よりも、見晴らしが良いし、あけっぴろげの開放感が混浴にはある。真四角の湯船ではなく、ひょうたん形のような自然の窪地だから隠れ場にはことかかないし、心地よい湯けむりが少しずつリラックスさせてくれる。「体を隠すこともなく、風にあたりはじめた人たち、火照った身体を冷やしているだけなのに、とても自然だ」。これこそが、人が風呂に入る自然の姿なのかもしれない。あまりにも意識しすぎて、すぐに入れなかった自分が可笑しかった。旅の一期一会をあじわった瞬間である。まさに、混浴は天から授かった贈り物なのかもしれない。

条例により、新しい場所に混浴露天風呂を作ることはできないが、日本の文化、伝統を支えてきた混浴を絶やしてしまっていいのだろうか。江戸時代から庶民の憩いの場所としてあった混浴露天風呂、歴史の重みが今も息づいているのだから。

行楽シーズンともなれば、「温泉」の文字が氾濫する。日本人は本当に温泉が好きだ。健康になる、癒される、それだけの言葉で表現できない何かを持っている温泉は、日本人の宝物のような気がする。

巻末に、日本各地50の温泉地、混浴露天風呂を載せてあるので、お出かけの参考にできるのではなかろうか。混浴に浸かりながら、あわただしかった本年をふり返りながら、新年を迎えられれば最高だろうな。

(BK1から「みかんとりんご」さんの書評を引用しています。)

脱ぎます・・・・・バスタオルは巻いてるけど

先日、NHK BSでバイクでの旅番組をやっていた。(再放送)
(元あのねのねの)清水国明と美人エッセイスト(この本の著者とは別人  元モデル)がバイクに乗って、日本各地を走るというもの。

その中で、露天風呂のある宿に泊まった時、清水国明は露天風呂の入浴シーン(バスタオルを巻いてだろうが)を入れたかったようだが、美人エッセイストに断られたようだった。結局、部屋での食事風景の撮影だけになった。

番組の最後の場面。目的地にゴールしたあと、清水は女性に対して、もう少し自分の殻を破って思い切ったら、違う未来が開けてくるのではないかと少々苦言を呈していた。

おじさんとしては(私もそう)、その方が絵になるし、純粋に(?)見たいと思う。一方で、本人が(おそらく)嫌がっているのだから、番組の最後になってまで言わなくてもいいじゃないかとも思えた。
まあ、次回以降の展開を期待しよう。


しかし、この本の著者「山崎まゆみ」は違う。どんどん脱ぐ。しかも混浴に入る。テレビにもよく出演しているようで、ある番組のときなどは、バスタオルをやめて手ぬぐい一本で入浴シーンに出演しようとして、テレビ局の人に止められたこともある。

この本には、混浴や露天風呂についてのいろいろな知識も出てくる。しかし、一番のメインは、女性の視点からの混浴露(野)天風呂についてだ。女性の心理状態、男の行動などとてもおもしろい。

きれいな女性が「こんにちは」と、元気よく言いながら混浴に入ってきたら、男性はとてもうれしいだろう。ある場所では、お年寄りたちから「冥土の土産になったよ。ありがとう」と、感謝されたこともあるそうだ。わかるわかる。

具体的な温泉名や少し格付けめいたものもあり、実際に行ってみようとするときに役立ちそうだ。

ただオジサンとして、若い女性を見るのは構わないのだが、逆に女性から見られるのが意外に恥ずかしい気がする。

え、若い女性はオジサンなんか見ないって? 

(BK1から「ふるふる」さんの書評を引用しています。)

その他の温泉関連本紹介

とっておきの源泉湯治の旅
源泉にめぐまれた秘湯は身心を癒してくれる。北海道から九州まで、手ごろな料金で楽しめる湯治場約60ヶ所を取り上げ、源泉についてできるだけ詳しく紹介するとともに、湯の扱いや浴場の設備なども解説する。

著者紹介
〈野口冬人〉1933年東京生まれ。全国の温泉を訪ね、特に湯治場の人間模様に引かれるものが強く、温泉療法の研究に力を入れる。著書に「からだにいい湯治の旅」「温泉療法入門」など。
出版実業之日本社
所在地東京都中央区銀座1丁目3-9
公式サイトhttp://http://www.j-n.co.jp/
ゆったり泊まりたい癒しの湯治宿案内 新書y
安い、長く泊まれる、体に良い! 著者自らが入って選んだ名湯77カ所を紹介。温泉ソムリエの登場、医療との提携、純和風からの脱却など大きく様変わりした湯治宿の魅力が満載。

著者紹介
〈野口冬人〉1933年東京都生まれ。山の雑誌の編集者、ルポライターを経て、旅のガイドブック編集に携わる。旅行作家の会創立、(株)現代旅行研究所設立。著書に「全国温泉大事典」など。
出版洋泉社
所在地東京都千代田区神田錦町1-7
公式サイトhttp://www.yosensha.co.jp/
風呂と日本人 文春新書
いかにして我われは、世界一の「風呂好き」民族となったのか。温湯浴は支流。温泉浴も傍流。風呂の本流は蒸し風呂にあり! あくなき追跡。くつがえる通説。入浴の知られざる文化史。

著者紹介
〈筒井功〉1944年高知市生まれ。元・共同通信社記者。非定住民の生態や白山信仰の伝播過程の取材に当たっている。著書に「漂泊の民サンカを追って」「サンカ社会の深層をさぐる」など。
出版文藝春秋
所在地東京都千代田区紀尾井町3-23
公式サイトhttp://www.bunshun.co.jp/